
理想を現実にするレンタルオフィス 大阪の近道
子供も同様、部屋にこもりがちになる)・子供の情緒不安定(他人に噛み付く子供が急増中で、その多くが高層階のマンションに住んでいる)・乗り物酔い状態(超高層の建物は地震の揺れや強風に耐えるために建物がしなりやすい柔構造になっている。
このため上層階ほど揺れが大きく、人によっては乗り物酔いのような状態になる)・さまざまな心的症状(気圧は一〇〇mにつき一二ヘクトパスカル低下するため超高層マンションの上層階は地上より低気圧になる。
このため頭痛、不眠、うつ、アルコール依存などに陥る人がいる)。
不幸にもこのような症状に見舞われてしまったら、地べたに近い住居へ引っ越すしかない。
しかしこのまま大量供給が続けば、都心の大規模・超高層マンションだからといって、そう簡単に住み替えできないかもしれない。
自分たちのライフスタイルを優先するあまり、子供の成長への配慮が欠けていないか、いま二段よく考えてみる必要がある。
超高層マンションでは換気を空調設備に依存するためダニが発生しやすいとのデータもある。
個人的には子育て夫婦にはあまり向かないのではないかと思う。
「お年寄りにもお勧めできない」そう指摘する声もある。
どれほど高速エレベーターが用意されていようが、郵便物などは一階の集合ポストまで取りに行かなければならない。
勤め人なら毎口の通勤があるからどうってことはないが、現役を引退したシルバー世代だと、外出する用はなくても、何か届いているかもしれないから、そのためだけに一階まで降りていかなければならない。
これは案外面倒だ。
気分や体調のすぐれない日だってある。
それでも一階まで降りて行く。
それが積み重なっていくと、だんだん出歩くのが億劫になる。
いきおい運動不足になり急激に足腰が弱り、老化が進む、というわけだ。
「老後は都会で暮らしたい」。
そう考える人が増えているのは間違いのない事実である。
掃除や庭の管理、セキュリティ、買い物、レジャー、カルチャー等々を考えると、郊外の一戸建てより都心のマンションの方がはるかに利便性が高いのは確かだからだ。
その点については私も賛同するところが少なくない。
ただし超高層となると、ここに記したようなマイナス面もある。
意気軒昂で毎日元気に出歩けるならもちろんいいのだが、先にあげた「超高層ビル症候群」なども影響して、外出するのが億劫にならないとも限らない。
昨今は老年性のうつ病なども増えているようだから、高層階の低気庄は少々気がかりである。
それこそ芸にふさぎこむようになったら、超高層の住まいこそが原因ということも考えられる。
こうなると都心のデパートで買い物をしたり、映画や芝居を観たり、美術館や博物館めぐりをしようという老後の「充実の都心ライフ」も思わぬ結末を迎えかねない。
超高層マンションの購入を考えている人は、こんなところにもリスクがあることを知るべきである。
ともあれ都心回帰は鮮明だ。
首都圏の人口は地価高騰などを背景にバブルが急激に膨らみ始めた一九八七年に前年を割り込んで以来減り続けていたが、九七年を境に流れが変わり、以後増勢に転じた。
地価下落とそれにともなう住宅価格の下落が理由なのは言うまでもない。
それとともに最近、問題になっているのが急増する人口にインフラ(社会基盤)が追いつかない、ということだ。
わけても行政が頭を痛めているのは、二○~三〇代の増加にともなう子育て・教育インフラへの対応である。
C区、M区、K区、S区などの各区では、この五年ほどの間に三〇代の人口が三~四割近くも増えた。
一九七六年から減り続けていた東京都の年少人口(〇~一四歳)が二〇〇二年一一月一目時点で、二六年ぶりに増加に転じたが、それを引き出しているのが彼らと見られている。
子育て世代の急増は、保育園が空くのを待つ待機児童の激増や、転校生急増による緊急のクラス編成替え(クラス増)などの事態を引き起こしている。
無理もない。
それまで工場や倉庫しかなかったところに一挙に数百~一〇〇〇の単位で世帯が増えるのだ。
マンションの入居開始とともに、学期途中でもおかまいなしに四〇~五〇人の子供がいっぺんに転校してきたりする。
学校も公共施設も足りなくなるわけである。
そもそも民間の開発だから計画自体がアバウトだ。
途中でプランが変わったり、予定通りにことが運ばなかったりすることも珍しくない。
それがまた行政の対応を難しくしている。
その不利益を最終的にかぶるのは、都心のマンションを買った親であり、子供である。
人規模・超高層マンションの建設が今後も続々と予定されているため、なかには「マンション建設急増対策本部」なる組織を立ち上げ、保育、教育、住宅、都市計画などの見直しを始めた区もある。
生徒急増で新たに学校をつくるとなれば、新校舎建設で数十億円はかかる。
いずこも財政に余裕はない。
長引く不況で税収は伸びない。
悪いことに大規模・超高層オフィスビルの建設ラッシュが続く港区へ本社機能を移す会社が相次いでいる。
すべての都心区が、等しく大規模・超高層の建設ラッシュや人口回帰の恩恵を受けているわけではない。
流入するのは若い人ばかりではなく、リタイアしたシルバー世代もいる。
行政が面倒を見なければいけない人たちだ。
当座のソロバン勘定は、プラスもありマイナスもありの、一喜一憂というのが本音ではないだろうか。
いま都心で起きている人口の流入増にともなう諸々の問題は、かつて郊外で起きていたこととよく似ている。
ということは都心の未来も郊外になぞらえることができるかもしれない。
郊外はその居住の中心層が年齢を重ねるにつれて高齢化し、街そのものが老いていった。
人口増加で都心のデパートや商店街に賑わいが戻っていると言われるが、その牽引役の一群である二〇~三〇代が中高年になるにしたがって都心も高齢化する可能件がある。
いまの二〇~三〇代は都心に憧れて移り住んでいるが、その子供たちは先々都心の環境をありがたいと思うかどうかはわからない。
生まれたときからその環境にいれば、それが日常であり、当たり前の光景だろう。
隣りの芝生はよく見える。
それこそ郊外の方がいいと言って、都心を捨てるかもしれない。
郊外がそうであったように、若者が故郷を離れるとその地域は廃れる。
いずれにしろ人口動態の大波は強烈だ。
長い目で見れば、都心も少子高齢化の影響は避けられないだろう。
いま「都心」を求めて、大規摸・超高層マンションを買っている人は、当然、いまの銀座や青山などに魅力を感じているからだろう。
しかし街は変貌する。
数年前の渋谷は、深夜零時をまわり電車がなくなれば、お茶を飲むところさえないような静かな街だった。
無論、都心を代表するビッグタウンではあったが、いまのような幼児性や猥雑さといったものとは縁遠い街だった。
郊外が二〇年の閲に大きく変貌したように、渋谷という街も二十数年の間に大きくその姿を変えた。
二〇年、三〇年後の予測など、どうせ当たりはしないのだから、するだけ無駄だと言われればそれまでだが、「一生住むつもり」ならば、あるいは「いずれは賃貸に出すつもり」ならば、その未来の姿に少しは思いを馳せてみてもよいのではないか。
いま都心に人規模・超高層のオフィスビル・マンションが急増しているが、これらが放出する熱によって、今後、ヒートアイランド現象が加速するとの予測がある。
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